円覚寺 塔頭 雲頂菴

菴主の話

雲頂菴という寺を守る住職として、日々考えていることをお話していきます。

お彼岸の季節

 

「暑さ寒さも彼岸まで」と言います。
お彼岸のお中日(春分・秋分)は、昼と夜の長さが等しい日で暑くも寒くもない。つまり、仏教の教えにある「中庸(ちゅうよう)」に当たります。

古代インドで王子として生まれたお釈迦様は、物質的にも精神的にもたいへん恵まれていたのに不幸でした。それで、全てを捨てて苦行をしました。
けれども苦悩は少しも和らがなかった。
つまり彼は、豊かなところにいても満たされず、何も無いところに身をおいても癒されなかったわけです。

両極を体験したお釈迦様は、そのどちらにも真理は無いことに気づきました。
そして、中庸を一番大事にしなければいけないと悟ります。

 

お彼岸の7日間は、ご先祖様に心を馳せるとともに、穏やかで片寄りのない生活をしているかどうか反省を促す、いわば仏教の強調週間なのです。

 

明日は、その“中庸の教えに基づいた生活”を送るための「道」についてお話します。

 

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