円覚寺 塔頭 雲頂菴

菴主の話

雲頂菴という寺を守る住職として、日々考えていることをお話していきます。

乗り越える力

お彼岸の前、9月17、18日に、円覚寺中興開山・大用(だいゆう)国師の生誕地である愛媛県宇和島へ行き、ゆかりの寺などを訪ねてきました。

そのときお参りした、あるお寺の伝道掲示板に
 
「苦しいから逃げるのではない
 逃げるから苦しむのだ」

という言葉が掲げられていました。
 

聞き覚えもあるし、そんなの当たり前だと思うような言葉です。
けれども、それを字にしたものを見て、「あぁそうだ!」と思ったのです。

 
世の人は、苦しみから逃れたい一心で、何かにすがってみたり、相談してみたり、愚痴を言ってみたりします。しかし苦しみは、逃げようとすればするほど、もっともっと大きな形で追いかけてきます。

幸いなことに私たちは、生まれながらにしていろいろな力を授かっています。
そういう力をもっているということを、自分が信じてやるべきなのでしょう。

仏様が私たちに与えてくださっている「生きる力」の中で一番のものは、「乗り越える力」ではないかと、私は感じています。

 
今週10月3日は、円覚寺の開山忌です。
中国から日本に招かれ、この山を無から生み出されたわけですから、開山様はたいへんな努力をなされただろうと思います。
明日は、開山忌のことをお話します。
 
 

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