円覚寺 塔頭 雲頂菴

菴主の話

雲頂菴という寺を守る住職として、日々考えていることをお話していきます。

雲頂菴開山忌〈2〉

開山忌には、縁のある住職方、つまり円覚寺の僧侶全員に来ていただき、お経をあげてもらいます。

そのあと、開山様に差し上げたお膳と同じものを皆さんにお相伴していただく。
亡くなった方があたかも居ますが如く、一緒に食べていただいて供養するのです。

 
今を預かる住職として、私は丹精込めてお膳を作ります。
もちろん人の手は借りますけれども、年に一回のことですから、どこかの業者に頼んだ食事を出すのではなく、自らの手でちゃんと料理を作る。

 
精進料理は手間がかかります。
その手間をかけ、「開山様のご恩に報いていく」という気持ちを表します。

 
時期の物を活かした献立にし、寒くなる季節なので、平(ひら:平たい容器の煮物料理)には温かいものを差し上げます。
胡麻豆腐は定番で、私が作ることが決まっています。

毎年、前の晩から胡麻を一所懸命すりおろしたり、練ったりしています。

 
開山様のご恩を忘れないためにも、霊を弔うお膳を自分たちで作る。
開山忌は大事な行事ですから、この時ぐらいは原点に帰って、普段はできないことまできちっとやりたいと思うのです。

 

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