円覚寺 塔頭 雲頂菴

菴主の話

雲頂菴という寺を守る住職として、日々考えていることをお話していきます。

言葉の重み

野球の解説者が、ピッチャーのボールを「軽い」とか「重い」などと表現することがあります。

例えば、かつて巨人に江川卓というピッチャーがいました。
彼の投げるボールは、速いけれど軽い。
江川とのトレードで阪神に移籍した小林繁の投げるボールは、江川ほど速くないけれど重い。

つまり、速いけれど、カチンと打ち返すとピューって飛んで行っちゃうのが軽い球(たま)。
バットの芯に当たってもなかなか飛んでいかない、トルク(回転軸のまわりのねじりの強さ)というか、力があるのが重い球。
そのような違いを示す表現なのだと思います。

 
もし語り手にもそういう表現を遣うならば、朝比奈宗源老師の言葉はいつも重かった。
喋る力というか思いがこもっている力というか……言葉にたいへん重みがあったというふうに、今振り返っても感じます。

 

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