円覚寺 塔頭 雲頂菴

菴主の話

雲頂菴という寺を守る住職として、日々考えていることをお話していきます。

子離れ・親離れ〈2〉

私の父は農家の長男で、寺に小僧としてもらわれました。
私は寺に生まれました。

私は坊さんになりたいとは、思っていませんでした。
だけれども、坊さんになりました。
詳しい話は省略します。
嫌々なったわけではないですよ。
ちゃんと決心してなりました。
自分の息子(副住職)もそうなのです。

「坊さんになりなさい」とか、「寺を継げ」などと言ったことはありません。
私が首尾一貫して子供たちに言ってきたことは、「自分で決めろ」ということ。
それだけです。
「親としてアドバイスはするよ。だけど、決めるのはお前だ」
「自分のことは自分で決め、自己責任でやるように」

一個の人格をもった人間として、子供たちに接してきました。
不安はあったけれど、「自分が育ててきたのだから、信用しよう」という気持ちでした。

でもそのかわり、幼稚園に入るぐらいまでは、ルールを厳しく学ばせました。
物を盗ってはいけない。順番を守るように。食事の作法について。年配の人に対する振る舞い方……そういうことはやかましく言い、聞かない時には尻を叩きました。
そして物心がついてからは、いちいち干渉しないというやり方です。

それが普通だと思っていたのですが、どうもよそ様を見ると、親がどこまでも子供の面倒を見ている。
「私の子供」という感じになっているのですね。
 

——引き続き明日も、この話をします。
 

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